【MSAインタビュー vol.09】 ストーリー性ある展開がクロスメディアの効果を最大化―各メディアに求められるのは役割に応じた最適な企画

09/05/20

マイクロソフト アドバタイジング
アド ソリューション グループ
兼 アド プロダクト マネージメント グループ
部長・新井良氏

2009.05

ストーリーは千差万別
案件ごとに最良の策をオーダーメード

新井良氏

 クロスメディア展開におけるプランニングは、メディアごとの展開に「ストーリー」という横串を通すことで効果の最大化を図ることが重要だと思います。つまり、ティザーからクライマックスまで、バズを起こすことも考慮したメリハリある一連の「ストーリー」展開の中で人々を引き付け、目的を達成しようというわけです。

 マイクロソフト アドバタイジングでも、クロスメディアの一環として我々のメディアを使いたいというお話をいただいた際、お客さまが何を目的にどのようなクロスメディアの「ストーリー」を描いており、他のメディアではどういった展開をされるのかということについて、差し支えない範囲でヒアリングさせていただき、その中で我々がどう組み入れられたらベストなのかとの観点から企画を考え、ご提案するようにしています。

 お客さまが描いた「ストーリー」における我々の役割を明確に把握した上で、その役割をきちんと果たすのみならず、クロスメディア全体として最大のパフォーマンスを発揮できるようなプランニングの提案を心掛けているからです。

 その意味では、我々は自社のメディアやサービスのみにこだわることなく、お客さまの目的とその目的達成のために描いているクロスメディアの「ストーリー」をより効果的に実現する上で、また我々に課された役割をより効果的に果たす上で必要と判断すれば、他のメディアとのコラボレーション企画であっても積極的にご提案しています。

 また、お客さまによってターゲットも目的も「ストーリー」も千差万別ですので、パッケージ化された方法では効果の最大化が期待できないと判断した場合は、案件ごとにお客さまにとって最良の策を、オーダーメードの形で企画することもあります。ちなみに、クロスメディア展開においてはメディア間の相互補完もポイントのひとつで、WEBはその点でも優れていると思われますし、その「アーカイブ性」から他のメディアで獲得したリーチをさらに拡張できるという大きなメリットを持っているとも思います。

基本は「Right Product for Right Client」
ふさわしいものを、ふさわしいお客さまに

 こうしたオーダーメード対応をするためには、企画力はもちろん柔軟性や機動力、他メディアに対する知識も必要になってきます。率直に言って、他の既存メディアにおいて新しい企画性を打ち出すことが難しくなってきていると思います。しかし、技術の進歩とともに新たな表現手法が続々と登場しているWEBは、ほぼすべてのメディアに対してコラボレーションさせやすく、うまく組み合わせることによって斬新な企画を生み出す力を秘めています。

 とはいえ、ここで気を付けなければいけないのは「必ずしも過度に斬新さを打ち出す必要はない」ということです。お客さまとしてはこれまでにない新しい企画を望む傾向が確かにありますが、最も大事なのは企画内容ではなく目的達成であり、そのために不可欠なのが企画内容と目的のベストなマッチングです。いくら斬新な企画であっても、その目的を果たせなければ意味はない。そこで、私は常日頃からチームのメンバーに対しても「Right Product for Right Client(ふさわしいものを、ふさわしいお客さまに対して提供していく)」を心掛けるよう指導しています。

クロスメディア展開の今後の可能性

 今後のクロスメディアにおけるWEBの可能性としては、あらためて動画に着目しています。中でも、見ているだけでその商品の良さや特徴がすっと入ってくる、ブランデッド・エンターテインメントの手法を用いた動画や、オケージョン性のある動画広告・番組の配信などを模索したいと思っています。

 幸い、我々は「MSN」という総合百貨店的なポータルサイトをはじめ、20を超えるチャネル・サービスを展開していますし、さらにはマウス・オーバー・フローティングに代表されるリッチメディア広告、Microsoft SilverlightやVirtual Earth 3Dなどの独自技術、プレミアムアドネットワーク「DRIVEpm」とその広告配信技術といったマイクロソフトとしての資産も持ち合わせており、その中からだけでも最適かつ斬新なストーリープランニングが提供できると自負しています。

 しかし、それでも足りなければ、その足りないものを補ってくれる他メディアと組むなど、お客さまの目的に合ったベストのパフォーマンスを目指して動ける柔軟性と機動力を持って、「ここと組めばこんなこともできる」ということを実現していきたいと考えています。

2009年5月号ニュースレター
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