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09/05/20
トリプルセブン・インタラクティブ 福田敏也氏×電通 大岩直人氏
2009.05
トリプルセブン・インタラクティブ
代表 クリエイティブディレクター
福田敏也氏(左)
電通
コミュニケーション・デザイン・センター
クリエイティブディレクター
大岩直人氏(右)
クロスメディア展開のトレンドは
「クロスメディア」と呼ばないこと
福田敏也氏
大岩 実は最近、クロスメディアって言葉を使うことに若干抵抗を感じています。ただメディアを加算して、クロスさせればいいっていうものじゃない。クロスメディアと呼ばない方が、目指すべきことが伝わりやすい気がしています。
福田 同感ですね。クロスメディアと呼ばないことにも意図があるはずで、メディアをクロスさせることが仕事のゴールになりがちな現状に違和感が出てきたのだと思います。
大岩 たくさんのメディアを掛け合わせれば、より深くユーザーに届き、より面白いことができるといった単純な図式ではないような…。今一度メディアをニュートラルに戻し、商品とターゲットの関係性を十分に考えた結果、あえて単体メディアで展開したり、今までと全く違うメディアを選択することもある思います。掛け算ではなく、引き算感覚で最適なメディアの使い方を考えることの方が、時にはクリエイティブだったりします。
福田 まずユニークなブランド体験が何なのかを考える。それを効果的に実現するためには、どうターゲットとつないだらいいのか、どのメディアを軸に考えればいいのか、どう広がりの設計図を書くのか。そういう筋道で考えるクロスメディア展開の方が自然だと思います。
消費者に刺さるコミュニケーションのために
クライアントとクリエイターが目指す方向は?
大岩直人氏
大岩 今、日本のインタラクティブのクリエイティブはものすごく元気で自由で、そしてdeepなことができています。でも、そこが逆に心配。あまりに自由だと本当の「表現の自由」の意味が分からなくなるというか、そんな危惧も抱いています。自分と全く違うタイプの人たちをも振り向かせるためにはどうしたらいいのかを考えるのが、広告コミュニケーションの根本だと思うのです。ネットが自分と同類の仲間同士だけのコミュニケーションツールに留まってしまってはダメです。メディアの使い方にも同じことが言えるかと。どんどん新しいメディアの使い方にチャレンジしていくべき、自由であるべき。でも、同時に既存のメディアの枠でクリエイティブ力を発揮することも決しておろそかにしてはいけない。枠があってこその自由、という感覚を忘れてしまった時、表現は陳腐化する恐れがあります。新しいメディア発想と既存メディアが相乗効果を持った時こそ、広告キャンペーンは二乗三乗の効果が出せるようになると思うのです。インタラクティブのメディアそしてクリエイティブは、すでにそういった成熟期に入っていると考えていいのではないでしょうか。
福田 そうですね。確かにインタラクティブの広告は、自由でやんちゃ過ぎるところがあるかもしれません。ですが、「まだまだ広告は面白くなれる」といった刺激剤の役割を担っていると感じます。もちろん、ネットメディアにおける定型の広告媒体の必要性や意味といったものも、より深掘りしなければいけない。個人的には、インタラクティブが広告業界にいい意味での変化球を投げ続け、あらゆるメディアでの議論を広げていくという姿勢を保っていきたいと考えています。(本文中・敬称略)
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